2005年12月18日

NHK揺らぐ公共性 改革論議本格化

既に数日前から他紙でも報道されていますが、
産経の今朝の記事が「産経」流に統括していますので ご紹介。


産経新聞 12月18日2時42分
NHK揺らぐ公共性 改革論議本格化

竹中氏ら民営化も視野/民放連は有料化に反対
 受信料不払い増加をきっかけに噴き出したNHK改革の論議。公共放送のあり方をめぐり民営化を含めた経営形態の見直しを進めようとする政府・与党と、公共放送と民放という「二元体制の維持」を求めるNHK、民放の主張がくっきり分かれた。不払いが視聴者の三割に達した受信料制度の改革は待ったなしだが、あくまで公共放送を維持するのか、有料化から民営化への道を歩むのか。二十一日には政府の規制改革・民間開放推進会議が一部の有料化を求める答申を行うとみられ、論議は本格化する。(NHK問題取材班)

≪政府・与党≫
 「すでに受信料制度は破綻(はたん)している」
 今月六日に規制改革・民間開放推進会議議長の宮内義彦オリックス会長は、こう言い切った。
 答申では、BSデジタル放送について受信料を払った世帯だけが見られるスクランブル化を盛り込み、将来は地上デジタル放送にもスクランブルを拡大すべきだという考えを打ち出す方向だ。
 いわば、現行の受信料制度から、見たい人だけが支払う有料放送化に踏み出すことを求めている。
 また、竹中平蔵総務相も六日、「なぜNHKで不祥事がこんなに続いているのか。オープンに議論すべきだ」と、NHKの経営形態見直しなどを掲げた私的懇談会を設置する意向を表明。受信料制度をはじめ、組織のチェック態勢、さらには有料化や広告導入も論議の視野に入れているといい、「宮内氏との連携でNHKの民営化を推し進めようと考えているのでは」(NHK関係者)。
 政府の動きの一方で、自民党電気通信調査会の小委員会(委員長、片山虎之助元総務相)も絡んでくる。
 先の総選挙で郵政族議員の多くが党外に出たこともあり、片山元総務相は「政府・与党で論議する本格的な場はこの小委員会だ」と、その権威を強調する。
 小委員会では「スクランブル化は公共放送の性格をゆがめる」との意見が出るなど宮内・竹中路線を牽制(けんせい)する動きもあるが、「金融や郵政の改革で、官僚はもとより国会議員の動きも無視してきたのが小泉−竹中ライン。NHK改革でどれだけ官僚や議員に配慮するか」(ある民放事業者)と、小委員会の影響力に疑問を投げかける声もある。
 NHK改革では、小委員会が通常国会での放送法改正を、竹中総務相が政府の骨太方針への盛り込みをそれぞれ狙う。国会会期末と政府の骨太方針の閣議決定が重なる来年六月が大きなヤマとなるのは間違いない。

≪強い危機感≫
 こうした政府・与党の動きに、NHKや民放の危機感は強い。
 スクランブル化について、NHKの永井多恵子副会長は「スクランブルをかけた時点で、公共放送とは性格が異なってくる」と反論。スクランブル化や有料化がNHK離れを助長しかねないという不安も強く、現行の受信料制度を死守する方針を崩していない。
 また、スポンサーや視聴率を気にせずに番組制作ができることを“強み”に、伝統文化の継承などNHKならではの質の高い番組を生み出してきたことも事実だ。
 ただ、不払いが徴収対象の三割という現状が続けば、視聴者の不公平感が募り受信料制度が崩壊に追い込まれるとみており、NHKは簡易裁判所を通じた支払い督促などの法的措置という「最終手段」に来年度から踏み切る。
 あるNHK幹部は「視聴者の反発も考えられるが、受信料制度を維持するため『背水の陣』で臨む」と打ち明ける。

≪援護射撃≫
 民放も、NHK擁護に懸命だ。日本民間放送連盟の日枝久会長は「NHKの有料化は、豊かな放送文化を築いてきた公共放送と民間放送の二元体制を壊す」。TBSの井上弘社長も「スクランブル化を言うのは簡単だが、そう簡単に金を払って見るかということもあり、NHKの経営健全化に向けてのいい案とはいえない」と述べ、「共存共栄」を訴える。
 こうした民放側の支援の根底には、NHK民営化への恐れがある。子会社や関連団体を含めると約二万人を擁する巨大組織が民営化されれば、民放の経営が圧迫されることは確実だからだ。
 さらに平成二十三年に完全移行が予定されている地上デジタル放送の技術開発や中継所建設では、NHKの体力に頼っている現状もあり、「対岸の火事」では済まない事情もあるようだ。

−☆☆☆−

記事を読むと、「公共放送」という言葉をNHKがどう解釈しているのか
考えさせられるところがあります。

放送法では、「公共」という言葉は4回書かれています。(以下の通り)

(1)
第一条 この法律は、左に掲げる原則に従つて、放送を公共の福祉に適合するように規律し、その健全な発達を図ることを目的とする。

(2)
第七条 協会(注:=日本放送協会。つまりNHK)は、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように豊かで、かつ、良い放送番組による国内放送を行い又は当該放送番組を委託して放送させるとともに、放送及びその受信の進歩発達に必要な業務を行い、あわせて国際放送及び委託協会国際放送業務を行うことを目的とする。

(3)
第十六条 委員(注:NHKの委員です)は、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。この場合において、その選任については、教育、文化、科学、産業その他の各分野が公平に代表されることを考慮しなければならない。

(4)
第三十四条 郵政大臣は、放送及びその受信の進歩発達を図るため必要と認めるときは、協会(注:こちらもNHKのこと)に対し、事項を定めてその研究を命ずることができる。
 2 前項の規定によつて行われた研究の成果は、放送事業の発達その他公共の利益になるように利用されなければならない。


見るとわかる通り、「公共」という言葉は、
「〜の福祉」「〜の利益」という使われ方がされています。

つまり、「公共放送」とは、
一般の人々の「ためになる放送」「役に立つ放送」と
解釈できるかと思います。

ところが、この記事を読む限りでは、
「一般の人々のためになること」というよりも、
「一般の人々から受信料を徴収するのが当然の放送形態」
と解釈されているように感じます。

放送活動の「目的」を重んじず、
経営方法を定義づけるために「公共放送」と自称している?

放送の目的と その維持運営の方法。
この二つは全く別次元で考えられるのが 自明なことだと
私は常々思っているのですが。


間抜けだ。


いっそのこと、「有志カンパ制」にしたら?
posted by yoppo at 09:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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